市民健康ラボラトリーとは

今、電磁波過敏症や化学物質過敏症、慢性疲労症候群や線維筋痛症などの新しい病気が増えています。それぞれが別の分野で扱われてきたため、共通する症状に注目が集まることはありませんでしたが、これらの病気には共通点が多く、発生するメカニズムも共通しているという研究が、海外では進んでいます。
日本ではさまざまな診療科は縦割りになっていて、さまざまな症状への共同研究もなかなか進みません。医療がカバーしきれない分野で患者が助け合い、海外の研究も参考にしつつ、情報を共有し、調査や研究を行い、そこで得られた知識を、自分たちを守るために役立て、かつ医療従事者とも共有し、必要なことは行政や国に要望します。

理念と規約

  1. 本団体名を市民健康ラボラトリーとし、活動を安定的に継続するために将来のNPO法人化を目指す。
  2. 日々増え続けている化学物質過敏症、電磁波過敏症、線維筋痛症や慢性疲労症候群などの病気に関して、医療面だけでなく、環境や食も回復のための重要なファクターと捉える。これらの病気の予防や回復のため、よりよい環境や食の実現を目指す。
  3. 化学物質過敏症、電磁波過敏症のような環境病(*1)、線維筋痛症などの患者が互いに助け合うことをめざす。
  4. これらの疾患には、薬剤に代表されるような西洋医学による治療が奏功しないことが多い。国民健康保険で行う治療は西洋医学がほとんどで、患者を救うには不十分であり、苦しむ患者のために、健保内治療の見直しも含めて、医療政策に対する患者側からの提言を行う。
  5. 化学物質過敏症や線維筋痛症などの疾患は、重篤になると学校や就職などの社会生活が不可能になるが、この深刻さへの理解はほとど進んでいない。患者は重篤な病気を抱え仕事に就けないなど、生活に困窮しているが、国や自治体などの支援はほとんど受けられていない。患者への社会の理解、および不十分な支援体制の充実を目指す。
  6. 2、4、5の目的のため、医療関係者や行政と情報交換をし、連携を図る。
  7. 上記の目的のために会員をつのり、安定的な運営を目指すとともに、活動費をねん出するため、上記の目的に合致した事業を行い、事業収入を得る。
  8. 上記の目的のために事務局を置き、運営を行う。

*1環境病とは

電磁波やさまざまな化学物質、音などの環境要因によって、目眩いや耳鳴り、頭痛や筋肉痛、イライラ感などさまざまな不調があらわれる。仕事に行けないなど深刻な症状を訴える人も多い。

事業内容

  1. 情報交換会・・知られていない病気のよりよい理解のため、患者やその家族、食育や環境問題に取り組んでいる方、医療関係者に向けて開催する。
    *年6回開催予定
    *要望に応じて出前講座を行う
    (内容:環境病や線維筋痛症に関する国内の状況と海外の研究、薬の副作用と食の効用、環境悪化が健康に及ぼす影響、環境過敏症が気を付ける歯科治療、病気にならないメニュー作りなど)
  2. 資料収集・・(国内外の参考書や医学書・医学系雑誌の購入、医学文献検索など)
  3. 調査・研究・患者へのアンケート調査を行い、結果を公表し、患者や関係者への情報提供に役立てる。
  4. 3-1.
    HPに掲載する。
    3-2.
    学会に発表し、学術関係者に情報を発信する。
    3-3.
    メディア向けに情報を発信する。
  5. 適切な治療を受けられない患者の相談を受ける。病気が知られておらず、周囲の理解を得られない患者のために、疾患名を記した患者カードを発行し、患者の社会生活を助ける。病気の予防や回復につながる製品の販売を行う。
  6. 行政や企業と情報交換し、必要に応じて要望の提出などを行う。

私たちは病気の予防に力を入れます

病気になるにはさまざまな要因があります。環境悪化やストレスも重要な因子ですし、医療分野に目を転じれば、過剰医療や薬の過剰投与、不適切な歯科治療の問題、診療体制が縦割りになっているがゆえの新しい病気への理解不足もあります。
今、日本では年ごとにガンが増え、生涯のうち2人に1人がガンになり、3人に1人がガンで亡くなっています。日本では医療技術が進歩しているにもかかわらず、患者数や死亡率がほかの国と比べても高いのです。
一方、アメリカではガンを治せない従来の医療への反省から、1980年代に国策として食生活を見直し、「治療から予防へ、薬から栄養へ」と方針を転換しました。そして1990年代になると、ガン罹患率、死亡率ともに減少していきました。一方の日本は、今もガン罹患率、死亡率ともに毎年、急激な上昇を続けています。
食や環境を見なおすことは、ガンをはじめとする難しい病気や新しい病気を回復させたり、予防する力があります。
市民の力で病気を予防し、新しい病気、難しい病気からの回復をめざします。

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